くき茶とは?

くき茶は煎茶や玉露などを製造する途中、茶葉の大きさなどを選別する工程で出る茎の部分を集めたお茶です。京都では品質の高い玉露のくきを特別に「雁が音(かりがね)」と呼んでいましたが、今日では全ての茶種のくき=雁が音と呼ぶことが多くなっています。また、「白折」など地域によりいろいろな呼称が使われる場合もあります。くき茶は葉のお茶と比べ、味が淡泊であっさりとしているので、飲みやすいお茶です。また熱湯でいれても比較的苦渋味がでにくく、時間がないときにもおすすめです。

品質の違い

煎茶、かぶせ茶、玉露と3種類のくき茶がありますが、ここでは煎茶雁が音の品質の違いを記載します。

  • 甘み

    葉の部分と比べて、薄く、あっさり。舌やのどに引っかからない。

    ほとんど感じない。
  • 旨味

    葉の部分と比べて、薄く、あっさり。後味に引っ張らない。

    ほとんど感じない。
  • 苦渋味

    えぐ味と、渋味が少なく、ほのかな甘味と旨味に調和している。

    少ない。熱湯で出すとでてくるが、刺々しさは少ない。
  • 香り

    煎茶の清らかさに、くき独特の少し青臭さを含んだ香り。高温でいれるとくき香がたつ。抜けの良い香りではない。

    単調なくき独特の香り。表面的ですぐになくなる。
  • 色味

    くきが緑がかっており、柔らかい。茶色い部分がなく、葉の色調と似ている。

    くきが白く、固い。茶色い部分がある。明らかに太い。
  • 水色

    赤みや黒みが少ない。澄んだ山吹色。曇りがすくなく、透明感が強い。

    葉の部分よりも黄色い。あせた色調で、彩度に欠ける。煎茶の場合は風味に影響がない範囲で、多少赤みがかってもよい。

淹れ方

くき茶は味の成分が葉と比べて少ないため、さっぱり、あっさりしています。熱湯で出しても苦渋味が少ないので、初心者の方もいれやすいお茶です。ただし、葉の部分と比べると2煎目以降の味が薄くなります。

  • おすすめの淹れ方

  • まろやかに